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ラノベドランカー

Author:ラノベドランカー
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ラノベ積本の海が引き潮気味になり、溺死の危機から脱出。
ブログ開設6年が過ぎました。
何事も継続は力なり。

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毛布おばけと金曜日の階段

2006-03-31

毛布おばけと金曜日の階段

電撃文庫
著作名:毛布おばけと金曜日の階段
著者名:橋本紡(はしもと つむぐ)
イラストレーター:ヤスダスズヒト
発行日:2002/12/25


あらすじ
なんの変哲もなかった幸せな4人家族。
しかし突然の事故でお父さんが死んでしまい、お母さんも心を病んで病院へ。
外では快活で可愛らしいよくできたお姉ちゃんは、家でも大抵はその通り。
でも週に一度、金曜日だけ階段の踊り場で毛布にくるまって何も話さない「毛布おばけ」になる・・・
金曜日はお父さんの死んだ日だ。
金曜日になると妹の未明、未明と同い年で姉の彼氏の和人と毛布おばけは階段の踊り場でささやかなパーティーをする。
そんな非日常の中に未明や和人は小さな幸せを見つけ、金曜日は何よりも大切なものになっていく。

レビュー
実はこの作品、かなり前に読んだんですが紹介したくなったので書いちゃうことにします。

橋本紡先生の作品は「リバーズ・エンド」とか「半分の月がのぼる空」(電撃文庫)とかが有名な所でしょうか。
後者は最近アニメ化されましたしね。
ハードカバーの「猫泥棒と木曜日のキッチン」(電撃)という作品の前身みたいな位置。

リバーズ・エンドは『哀しく切ないラブ・ファンタジー』と広告された作品でした、が!
ぶっちゃけこれに関しては中途半端にSF入れちゃったファンタジーという印象が強く面白いとは思えませんでした。あんまり「ラブ」も無かったし、よく分からない伏線ばっかりだったし・・・('A`)
秀逸なファンタジーが多い電撃文庫においては魅力に欠ける作品といわざるを得ません。

んで、あまり期待せずにに買ってみたのがこの『毛布おばけ』
しかしあっという間に読み終えてしまいました。
内容としては、普段は美人で頭も良い彼女にどこか心で引け目を感じている和人の葛藤を描いた短編が好み。
そのほかにも正直ジ~ンとくるシーンがいくつもあります。
橋本先生の本は基本的に会話が多く文量も少ないので、今作みたいな心の動きがメインの作品においてこそ真価が発揮されると思います。
というか、SFとか電撃に向いてないのかも(ぉぉ
最近新潮社で本出されましたしね・・・。

少年少女の心情の描写が非常に上手。
特別に凝った設定はなく、日常のなかで恋に悩み葛藤する。青春!って感じがにじみ出てます。
そんな中に毛布おばけとすごす金曜日が『非日常』の象徴として描かれ、普段の悩みから解放される場、唯一「家族」を感じられる場として描写されてるのも印象的です。
このままではいけないと思いながら、毛布おばけとの幸せな「今」が壊れてしまうのを怖れる心。
誰にでもあるようなこの心情がさらなる感情移入を誘います。

辛辣ですが、リバーズ・エンドと同じ人が書いてるとは思えない・・・
以前の作品(SFな作品)で見切りを付けてしまった人には是非一度読んでもらいたいですね。
「半分の月」は財政上の問題でフルコンプしてないので未読なのですが、きっと「毛布おばけ」の系譜だと思います。
半月読んで毛布おばけ読んでない人は、必ず読みましょう。

恋心を忘れてしまった人、もはやそんなものは懐かしい思い出と化してしまった人にも是非読んでもらいたい。
何か色々思い出すことがありますよ、きっとw

評価
★★★★★
(5)
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狼と香辛料

2006-03-29

狼と香辛料

電撃文庫
著作名:狼と香辛料
著者名:支倉凍砂(はせくら いすな)
イラストレーター:文倉十(あやくら じゅう)
発行日:2006/2/25


あらすじ
行商人ロレンスは、麦の束に埋もれ馬車の荷台で眠る少女を見つける。少女は狼の耳と尻尾を有した美しい娘で、自らを豊作を司る神<賢狼>ホロと名乗った。
しばし共に旅をすることになった二人に、思いがけない儲け話が舞い込んでくる。
それには何か裏がありそうなのだが----

レビュー
第12回電撃小説大賞最後のレビューになります。
<銀賞>受賞作、「狼と香辛料」です。

私的には最後の最後でまた凄いのがキタ!!と言った感じです。
まず半分くらい読んで思ったこと。
電撃版経済小説?
ライトな経済小説にファンタジーが加わったという感じです。
それに犬耳のヒロインが加わったからもう手に負えません。
今までライトノベルを数百冊は読んできましたが、これは新しい流れではないでしょうか。
ライトノベルの新境地発見!

主人公ロレンスは行商人。
そのロレンスの商人としての思考が随分緻密に書かれてます。
登場人物も商人が殆ど、その商人同士の笑顔の裏に隠された常に儲けてやろうとする心理戦。

どんな境地に追い込まれても鈍ること無い商人魂。
その描写の細かさに関心しました、すごい。
商人達の「相手の考えの裏の裏まで読んでやろうとする心理」をライトノベルでここまで書き込むとは。
こういうちょっとした経済トリック(そこまでたいそうなものでもないけど)が好きな人にはいいけど、
ライトに読みたい人で、商業に興味なんてねーって人にはちょっと面白くないと感じてしまうのかな・・・。

そうした商人同士のやりとりに加えられる一滴(いや、もっとか)のエッセンス。ヒロインのホロ。
ふとしたことから旅の連れとなったこの賢狼の性格もたまらないものがあります。
本物の神とはこういうものか、というほどふてぶてしかったり、頭が回ったりするかと思うと、子供の様に癇癪をおこしたり儚げな様子を見せたりする。
古くさい言葉遣いも、老獪な神っぽくていいです。
老獪か子供っぽいかの両極端で、時折みせる大人げないところが非常に可愛らしい。
一種のツンデレか(ぉ
別にツンデレ好きなワケじゃないですが、こういうギャップのあるキャラは大好きです。
・・・ということはツンデレ好きってことになってしまうのだろうか(汗
数百年生きてる神様ってことはおばあさん?みたいな考えはこの際机の端に放置プレイしてください。
とにかくホロの使いどころが上手いです。
放っておけば野郎ばかりの商人話を、彼女を使ってうまく柔らかくしてます。

行商人として一年のうちの殆どを孤独な荷馬車の上で過ごし、友人もろくにできないことに悩むロレンス。
長年一つの土地で豊作の神としてまつられており、耐え難い孤独を味わってきたホロ。
いつの間にか二人にはかけがえのない絆と信頼が生まれていた。

いいです。最高です。
商人合戦だからといって殺伐とした雰囲気があるワケでもなく、でも盛り上げるところは盛り上げる。
今期の電撃小説大賞で一番素晴らしい作品だと思います。
続編もありそうなので、期待して待つことにします。


評価
★★★★★★
(二冊目の★六つです!!)

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火目の巫女

2006-03-24

火目の巫女

電撃文庫
著作名:火目の巫女
著者名:杉井光(すぎい ひかる)
イラストレーター:かわぎしけいたろう
発行日:2006/2/25

あらすじ
その国は化生と呼ばれる異形の怪物達に脅かされ、人は化生を討つ弓・火渡を授かる唯一人の“火目”の存在により彼らに対抗していた。火目候補“御明かし”達が集う宮中の火垂苑(ほたるえん)。
化生に村を焼かれた伊月、謎めいた盲目の佳乃、無邪気で才能溢れる常和。
三人は時に諍い、時に助け合いながら火目を目指す。
折しも時は当代の火目の力が衰え、代替わりが囁かれる時代。

レビュー
電撃小説大賞<銀賞>受賞作です。
とりあえず巫女さん(´д`)ハァハァ、という物語ではありません。
扉絵をみて、「この服、どうみても腕の部分落ちてくるよな」とか「左手で射るか右手で射るか統一しないのかな」とか、いきなりそんなところに目が行きました(汗
だって、いくら構図の関係とはいえ、他は常に右手なのにある一枚だけ左だと気になりませんか?

とまぁ、本編とはあまり関係ない話でしたが、弓を扱う火目の卵たちのお話です。
ちと荒めの気性の持ち主伊月が主人公。
ただ一心に火目に成るために鍛錬を積んできたのに、それまでの鍛錬を軽く吹き飛ばす才能の固まりのような常和が現れ伊月の心情は大きく揺さぶられる。
それでも伊月、佳乃、常和の3人の御明かしの一時の楽しい時間を過ごしていた。
そして如実になる当代火目の衰え。
当代火目の退位、三人の中から選ばれる火目・・・
物語の流れがスムーズです。緩急もしっかりしてる。

全編を通して様々なことを乗り越えて強くなっていく伊月の姿があります。
伏線の張り方もいいですね。電撃らしくわかりやすい伏線。
世界観もわかりやすく鮮やかです。謎かけな部分も全部解決して完結してくれました。
アクションシーンも見所です。てか読みどころです。

扱ってる題材が「弓」ということもあって、弓射の精神が所々に書かれています。
弓射の精神の挿入のしどころと、場面の描写がベストマッチ。
弓を射るシーンの書き方が非常に印象的、上手く描いています。
読んでる最中、弓道場の吸い込まれるような静謐な雰囲気を感じました。
弓道やりたくなりましたねw


評価
★★★★★
(5)

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哀しみキメラ

2006-03-22

哀しみキメラ

電撃文庫
著作名:哀しみキメラ
著者名:来楽零(らいらく れい)
イラストレーター:柳原澪(やなぎはら みお)
発行日:2006/2/25



あらすじ
エレベーターが止まった。
そこに閉じこめられた4人の男女。
その箱の中で彼らは異形の<モノ>に襲われる。
人を喰って生きる<モノ>に・・・。
そこから異変が始まった。
傷つかない体、幽霊が見える目、いくら食べても満たされない飢え。
彼らは<モノ>と融合してしまったのだ。
人の世に在りつつ人とは離れて暮らすことを迫られる哀しいキメラたちの物語。

レビュー
更新がおろそかで申し訳ないです。
第12回電撃小説大賞<金賞>受賞作のレビューをいたします。

エレベーターで突然怪異に襲われ、自分たちまで怪異になってしまった男3人、女1人のお話。
視力が回復したり、超人的な身体能力を手に入れたり、そのかわり魂を喰わないとやっていけない体になってしまったり。
怪異に襲われる原因を作った人の仲介で妖怪退治みたいな仕事したり。
4人で共同生活したり。
そんな半妖怪、キメラのような4人を祓ってしまおうという連中と争ったり。
京都が百鬼夜行になったり。
そんな話です(どんな話だ・・・)

帯には「圧倒的な筆力で選考委員を唸らせた」とありました。
すみません、その程度がよくわかりませんでした(汗

ちょっとネタバレ
主人公・矢代純は人と距離を取って生活しようとするが、幼なじみで彼女でもある伏見紗也とは離れられずにいます。
そこに純と一緒に怪異に襲われた女の子・早瀬綾佳の存在。綾佳は純と共同生活する4人の仲間の一人。
純と綾佳のフラグは明らかに立っていました。綾佳→純の方向へのフラグが。
綾佳の性格はさっぱりとしてて、そういったそぶりは見せないけど、途中純を想うシーンが何度かあります。でも、そういった面の掘り下げが殆ど無くって拍子抜け。
ネタバレ終了

確かに文章は上手いと思います。内面のシュールな感情の描写とかは文句無しです。
でも、なんか構成があまり良くないというか…。
後半は京都で大バトルなんですが、どうも盛り上がりに欠ける。
唐突に超能力みたいなの使えるようになってたり。
例えばカメ●●波みたいなのとか、ゴッドフィン●ーみたいのとか。
なんか唐突、そう唐突なことが多いんですかね。説明が足りないのかな。
それについていけない部分がありました。
私的には違和感が多かったです。それが良い違和感なら好印象なんですが、今回はそう繋がりませんでした。
ぶっちゃけて言うと銀賞の2作品の方が面白かったです。
ちょっと辛口になってしまいましたが、次回作に期待しています。続編は…いいかな(ぉ


評価
★★★☆
(3.5)

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3月購入本

2006-03-18

3月購入

3月に購入した本


さて、とりあえず今月購入の新刊。(新刊以外のモノもあり)

電撃文庫
・とらドラ!
・黎明の戦女神3
・しにがみのバラッド。8
・空ノ鐘の響く惑星で 10
・彼女は帰星子女2
・リリアとトレイズ[Ⅲ] イクストーヴァの一番長い日<上>
・開かれた密室 Being As Unfixed
・ワーズ・ワースの放課後Ⅱ

角川スニーカー文庫
・涼宮ハルヒの陰謀

富士見ミステリー文庫
・砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない

ファミ通文庫
・推定少女

ハヤカワ文庫
・ブルースカイ

合計12冊お買いあげ~。なんか文庫の種類が幅広い。
勢いで買ってしまった本多数。
ガシガシ読んでイキマス。

実は読み終わってもレビュー出来てないのが数冊あります(汗
ここ数日が忙しさの山なので、その後新たに本をご紹介します!
お楽しみに!!

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お留守バンシー

2006-03-15

お留守バンシー

電撃文庫
著作名:お留守バンシー
著者名:小河正岳(おがわ まさたけ)
イラストレーター:戸部淑(とべ すなほ)
発行日:2006/2/25 


あらすじ
むかしむかしといってもそれほど昔でもない、科学が迷信を駆逐しつつあった19世紀中頃。
かつては人々に恐れられた闇の眷属も、いまではわずかとなった聖域にこもり、ひっそりと暮らしていました。
ここは東欧の聖域の一つ、片田舎にあるお城。
お城のご主人さまは急用で長期のお出かけにでることになりました。
人ではない住人達のとっても長くて大騒ぎのお留守ばんの物語の始まり始まり。

レビュー
就活で本は読んでいても更新ができませんでした・・・。久々の更新です!
今回のレビューは第12回電撃小説大賞の<大賞>受賞作です。

見た目は可愛らしい女の子である、家の守護妖精<バンシー>のアリア
とても恐がりで、愛らしいペンギンの様な門番<魔除けの石像(ガーゴイル)>のセルルマーニ
無口だけど、美しい庭園の管理人<生ける屍>のフンデルボッチ
もっとも新しい仲間で、お調子者の<首無し騎士>のフォン・シュバルツェン
男性に触れられない、いやらしくなれないという悩みを持つ<淫魔>のイルザリア

こんな個性豊かなキャラクターが織りなす、お留守ばんのお話。
バンシーがお留守番するから『お留守バンシー』(著者談)

さすが大賞受賞作ですね、読み終わってまずそう思いました。
お留守ばんを一生懸命こなそうと奮闘するアリア。
皆でほのぼのとしたお留守ばんの日々を暮らすお城に、魔女が来たり、刺客が来たり。
どたばたコメディに近い感じですが、流れが良いのですんなり読めて何より面白い。

バンシーは泣かせてはいけない-
そのワケは?!
バンシーの秘密が終盤に明らかになったりもします。
とりあえず後半のアリアは特に良いキャラでした。

全体的にも上手く纏まっていて、読了後も余韻が残る良作です。
なんだか次巻に続いてもおかしくない展開でしたので、非常に期待してます。
何故かこれまでの大賞作はあまり長続きしないor一巻完結だったので・・・
是非この魅力溢れるキャラクター達のお話の続きを読みたいものです。

評価
★★★★★
(5)

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カスタム・チャイルド

2006-03-10

カスタム・チャイルド

電撃文庫
著作名:カスタム・チャイルド
著者名:壁井ユカコ(かべい ゆかこ)
イラストレーター:鈴木次郎(すずき じろう)
発行日:2005/4/25 



あらすじ
地下鉄で、びしょ濡れでぶつかってきて、勝手に家までついてきて居ついて、飯食ったりテレビ見たり、眠くなったら俺のベッドで寝て、けっこうわがままで、でも一人じゃ駄目だったときに一緒にいてくれて・・・

すべてどうでもいいと思っていた俺の前に、
マドカと名乗るその少女は突然現れた。
その年の夏はいつもと違う夏になった。

レビュー
第九回電撃小説大賞<大賞>受賞作家の壁井ユカコ先生の二作目です。
デビュー以来ずっと「キーリ」ばかりだったので期待大でした。

遺伝子操作によって形質の変化、男女の産み分けがそれなりに可能になった世界。
親は子供の顔かたち、髪や瞳の色をまるでショッピングするような感覚で選べるようになった。
自分の子供を改造できる・・・。だからカスタム・チャイルド。

なんだか緩みっぱなしの青年三嶋の元に、スリップドレス一枚の謎の少女が転がり込んできます。いかにも曰くありげなこの少女マドカと、三嶋のひと夏の物語。

その三嶋君はゆるゆるです。結構無頓着な性格です。
朴念仁な男キャラは壁井先生の十八番らしいですね・・・
ちょっとネタバレですが、三嶋君、腕がちぎれかけます。
腕が吹っ飛ぶ男キャラは壁井先生の十八番らしいですね・・・

全体的に曇りがちな天気、もしくは雨が似合う作品です。
よくよく考えたらキーリもそんな感じですよね。
壁井先生自身もそう思ったのか、あとがきで同様のことを書いてました。

一冊でまとめるために書いたためか、ちょっと先が読める展開だったのが残念かと。
ここからネタバレあり

だって3/4時点でヒロイン死んじゃったら、復活してくるよなぁとか思うじゃないですか…。
不幸に泣く人間がいないまま終わったのは個人的には良かったのですが、そのラストに繋げるまでの課程がちょっと都合良すぎたかなとも思いました。
クライマックスから最後に向けて(この部分も結構長いんですが・・・)よりも、事態が大きく動きだす前のほのぼのした雰囲気のエピソードが好きです。
いつか必ず崩れることが解っていてるなんでもない日々というのは、危なっかしくて、でもやっぱり幸せで…。
失った後に、そのものの大切さに気づき、自暴自棄になる主人公。
ありがちなパターンですが、私は好きです。
最後にマドカが三嶋の元へ帰ってきて、夏に失われたはずの日常に戻っていく。
まとめかたがこの長い物語を締めるのにベストマッチ。
二人の幸せを思わず願ってしまいます。
ネタバレ終了

構成がちょっとストレートすぎるかなと思いましたが、やはり文自体は上手い。
十分に楽しめました。
読んでる時は感じなかったけど、レビュー書くために振り返ってみればあら不思議。
意外とキーリとかぶる部分がある。
無意識なんでしょうけど、デビュー以来ずっと一つの作品を書いていたからでしょうかね。
この三嶋君が住んでる部屋の描写が、受賞当時壁井先生が住んでいたという(今も住んでるかは不明)マンションの特徴に似てる気がしました。(キーリ一巻あとがき参照)。
とにかく書きたかったことを詰め込んだ作品だったのでしょう。
是非キーリ、カスタムチャイルドに続く第三作も読んでみたいと思いました。

評価 
★★★★
(4)

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七姫物語 第三章 姫影交差

2006-03-08


20060308230135.jpg

電撃文庫
著作名:七姫物語 第三章 姫影交差
著者名:高野 和(たかの わたる)
イラストレーター:尾谷おさむ(おたに おさむ)
発行日:2005/5/25


あらすじ
冬が終わった。
睨み合っていた三宮ナツメと七宮カセンは
春の訪れと共に四宮を目指す。
幼き姫は世界のかたちを探って、武門の姫は祖国を護るために。
これまでになかった姫同士の交差を前に、各都市の姫達も動き出した。
空姫の物語から、七姫の物語へ、今その道のりが紡ぎ出される。

感想
そういえば、随分前に読んだのにレビュー書くのすっかり忘れていましたこの作品。
七姫物語の第三巻です。
にらみ合っていた三宮ナツメと七宮カセンの戦火が切って落とされました。
と言っても国境沿いで軽いドンパチで、正面切ってのガチンコではないのですが。
この争い便乗して周りの姫様達もバンバン軍を率いてやってきます。
三宮と七宮への牽制をしつつ、他の思惑もかなり入りこんだ行軍。
各姫達の思惑が次第に明らかになり、各都市の力関係もわかってきました。

今回は今までと違って七宮メインの話ではありません。大幅な路線変更です。
姫影交差というサブタイの通り、各々の姫にもスポットが当てられています。
テン、トエルとカラのやりとりが好きな人にはちょっと寂しいかもしれません。
特に三宮ナツメの常磐姫の話が多いですね、この武家の姫もホントいい味だしてます。
二巻でテンに大けが負わせた傭兵将軍も三宮で大活躍。
細かな政治的やりとりと、それを上手く見抜いて戦いを仕掛けるというバランスが面白い。

今までの巻以上に各勢力の動きが詳細に描かれています。空姫のお話から、これ以降は七姫全体(東和全体)のお話になっていくでしょう。
七人の姫(現在は六姫だが)をフルに動き回らせても破綻しない構成力はすごいですね。
危ういバランスで保たれていた状況が崩れかかってきました、世界のかたちはどうなるのか、楽しみです。

さて、一年に一冊ペースの著者・高野先生。もうそろそろで3巻から一年です。
そろそろ4巻がくるか?!と密かに期待をしつつ、でもこの緻密な書き込みは変えて欲しくないと思いつつ今回のレビューを終わりにしたいと思います。

評価
★★★★★
(5)

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銃姫⑤

2006-03-06

20060306025400.jpg

著作名:銃姫⑤
著者名:高殿 円(たかどの まどか)
イラストレーター:エナミカツミ
発行日:2005/9/30


あらすじ
かつて魔法の力を駆使していた人間の愚かさを嘆いた神は、彼らから魔法の力を奪った。
しかし人間は魔法を銀の弾丸に詰めて銃器で操る術を編み出し、再び力を得た。
そして世界は戦争の時代へと突入する。
少年セドリックは、姉のエルウィング、テロリストの少女アンブローシアと共に世界の命運を
分けるという「銃姫」を求め旅に出る。

感想
銃姫シリーズの第5巻です。今回は短編集となっています。メインの短編は1.5巻的内容。
今回はシリーズ全体の紹介、感想を書きたいと思います。
まず、このファンタジー世界の構築・魔法の設定が秀逸です。
この世界で使われる「魔法」は他のファンタジー作品とはひと味違います。
この時代の魔法は銀のカートリッジに封呪して、銃に込めて放つという使い方をします。
だから、魔法を使うことが出来るひとは魔法使いではなく「魔銃士」と呼ばれます。
一つの魔法式(ゲール)でも、タブレットという魔法を構成する言葉によってその威力は大きく異なります。
この強い意味を持つタブレット(遺跡などから発掘するモノらしい)を多く知り、上手く組み合わせることがこの世界での魔銃士の実力となります。
相手の魔法を打ち消すには、ゲールのを構成する重要な単語を破壊すれば良いということです。
「メ○ゾーマ!」と唱えて皆同じ効力を発揮するということはないのです。
「言葉」に重きを置いたこの設定は、これまで読んできたどの物語より新鮮で、練り込まれています。
ストーリーも、セドリックとアンが次第に惹かれあっていく様がたまらんですね!
どっちも奥手でもどかしい部分もありますが、それがまた良いのです。
どちらも14才という設定ですが、14才らしさが上手くキャラに反映されています。
同じ14才でも前回紹介したAddのコウみたいにあまりに達観しすぎたキャラは「らしくない」と思えてしまうんですよね。

話は変わりますが著者の高殿先生は大のメガネ好きです。一巻一メガネを志していらっしゃいます。黒縁、縁なし、グラサン、丸メガネ・・・次はどこへ向かうのでしょうか。
メガネフェチは必見の一冊でしょう。

この話では最強のフレーズがあります。
一巻の最後の台詞です。
心よ。
届け、弾丸のように-


このブログを読んでくれた人の心にも、この本の魅力が届きますよう。
・・・なんちゃって。

評価
★★★★☆
(4.5)

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Add 機械が嗤うスケルツォ

2006-03-01

Add 機械が嗤うスケルツォ


角川スニーカー文庫
著作名:Add 機械が嗤うスケルツォ
著者名:仁木 健(ニキ タケシ)
イラストレーター:椋本夏夜(くらもと かや)
発行日:2005/11/1

あらすじ
約70年前、大陸に一つの隕石が落ちた。それを原因としたウィルス性脳疾患、通称「隕石病(コメット・イル)」が世界に蔓延し、総人口の半分が犠牲になった。
隕石病の解明のために脳の研究が進み、人工知能技術の飛躍的発展につながる。
そして機械の体に人工知能を搭載した「無機人」という第二の生命体が生まれた。
世界は彼ら無機人を巡り、それを認める「メカニズム陣営」と、否定する「ヒューマニズム陣営」に別れて争っていた。そして隕石病が引き起こしたもう一つの結果。隕石病にかかりながらも生存した人々の子供達の間に、奇妙な能力を発現するものが現れた。
アフェクティッド、彼らはそう呼ばれる。物語は世界の終末から60年後を舞台として廻る。

感想
Addシリーズの第4巻です。
メカニズム陣営トップ2の日本、防衛庁の外数員(アウト・ナンバーズ)のコウ(14才)が主人公の物語です。
過去の事件で妹を失い、それが原因で全身機械化人となってしまったアフェクティッド。
妹を守れなかったことを自分が殺したと考え、深いトラウマを生ってしまった少年。
脳以外全身機械化ってことで、攻殻機動隊を想像してはいけません(ぉ
そんなコウがとある任務で出向いたラトリアという国家で出会った戦闘員アイリーンと出会う所からこの物語は始まります。
本当に簡単にまとめると(この下以降ネタバレあり
1巻:コウとアイリーンの出会い
2巻:アイリーンが分裂、隕石落下地点でのゴタゴタ、コウのトラウマに進展(?)
3巻:王女様の護衛任務、コウがバラバラに、アイがぴんち
4巻:マコト中心、マコト襲撃、コウvs妹、アイとリンが物理的に分裂

といったところ。なんだろうこのカオスは…。読んでもらえばきっとわかると思います(汗
シリーズ全体の感想としては、キャラがいいですね。各キャラがそれぞれの役割をしっかりこなしてます。
他のどんな人間よりも優しい無機人、自己の矛盾を知りながらも邁進する天才、心が読めて操作できる無機人、そしてツンデレ属性なロリっ子(でも17才)(ぉぉ
イラストを担当している椋本夏夜先生の素晴らしい絵も大いに影響してると思います。
ぶっちゃけ一巻の購入理由は椋本先生のイラストでした…。

「人の心を外部制御することが本当に悪いことか?」
一巻から続くこの命題はなかなか深いモノだと思います。
著者の掘り下げ方も上手い。

コウの周りの人に否定されまくっても尚変えようとしない(変えられない)生き方もここまでくると清々しいというか。
一巻の冒頭あたりからずーーーーっと、新たにキャラが出てくるたびにツッコまれ(否定され)てます。4巻で大きな契機がありましたから、この先どうなるか見物です。

最後に・・・
なぜかこの作品、暫くすると内容忘れちゃうんですよね(汗
インパクトというか、印象に残りにくいみたい。テンポが良くないのかな。
つまらなくても後までくっきり覚えている作品もあるから、あと一つ何かが足りないというのか…。
それが何かは今は不明。

評価 
★★★★
(4)

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